

近年マスコミ等で啓蒙が進み、精神科を受診することの敷居が低くなっています。しかし心は目に見えるものではなく、その病的変調について一般の方が理解することは困難で、まだまだ偏見が多いのが現状です。そのため悩んでいるご本人、あるいはそのご家族も適切な治療のタイミングを逸してしまいがちです。
統合失調症、うつ病、双極性障害(躁鬱病)、認知症、社交不安障害、パニック障害、強迫性障害、適応障害など様々な精神疾患があります。いずれも心の病とは言っても、必ず脳の病的状態を伴っています。ですから、適切な薬で脳のコンディションを整えることが多くの場合有効です。しかし心の持ちようを変えれば治ると考え、脳を薬物でコントロールするということを受け入れがたい方が少なくありません。
では、ストレス性の胃潰瘍はどうでしょうか。強い心理的なストレスが続いて胃潰瘍になったとしたら、まずは胃潰瘍の薬で胃を治します。心理的な治療から始めるということはしません。それと同じことが脳についても言えるのです。もちろん薬は必要十分な種類と量にとどめることが大切です。やみくもに多くの薬を処方することは戒められなければなりません。心理社会的治療やいわゆる「自然治癒力」も大切なのは言うまでもありません。
当院では心のこもった個別の看護、精神保健福祉士による各種相談への細やかな対応を重視しております。デイケア、作業療法も充実しており、良い治療効果をもたらしています。是非リハビリテーション部の紹介もご覧ください。とは言えより一層お役にたてるように、皆様のご意見をうかがいながら日々職員一丸となって研鑽を重ねて参る所存です。